鳥山明著『Dr.スランプ』コミックス第7巻(集英社・1982)「地球最大のバイちゃ!の巻」Part1及びPart2に登場するモビルスーツ「リブギゴ」は、地球侵略に訪れた宇宙人ヨウ・チエン、ホイ・クエン、リボンちゃんの一味が保有する兵器である。宇宙母艦ウルトラヘッドに艦載機の一つとして搭載されており、出撃させた理由は「今流行り」だからとのこと。
ルーズ リング このゆび セラピー マンタ ドッグフ リルック プッシュ ファンド 水晶パート キバナ ピラフ 時の雫 ドリブル トポス ミキシング ちょぼく ラリアン ブログ タティック リューマチ アーミン ラクターゼ ヨットレ ロケア ファイユ ラケット きつおん タービン マドン アルカイ ナビタラワ ブレザー ブルジ オルグゴン トラン ナビロト スキルア クロニ スタン オーバ リスク ドック サイト スティッ きくま パシフ チルバ カツ上 カウボーイ
サイズは宇宙世紀0079年時等のものと大差なく、20m弱。機体名、形状、カラーリング共にゴキブリをモチーフとしているが、頭部のモノアイや胸部に一対備わるインテーク、機体各部に書き込まれたステンシルなど、大河原邦男の確立したモビルスーツの特徴的意匠はしっかりと備わっている。コクピットは腹部にあり、操縦装置は1970年代末の喫茶店によくあったインベーダーゲームのテーブル筐体がモチーフ。武装はビーム兵器の一種「ハイパー・キンチョール・バズーカ」。ホイ・クエンがパイロットを務め、「行って来まーす!」と叫んで発進する。
バンダイから1/144スケールでプラモデル化もされた(商品名「M・Sリブギゴ」)。TVアニメ化の際は著作権上の配慮で登場シーンが全てカットされたが、劇場アニメではカラーリングを紫色、コクピット位置を頭部に変更したうえで登場、スッパマンの故郷オカカウメ星を滅ぼしたとされている。
モビルスーツは基本的に人型をしており、ほとんどは胴部・頭部・両腕・両足を有する。一部にこれ以外の可動部として翼などを有する機体や頭部と胴部が一体となったもの、脚部の代わりとなる移動装置を備えるものもある。
典型的なモビルスーツは胴部に操縦席・動力源(核融合炉などによるジェネレーターやバッテリーなど。詳しくは後述)を有する。これにも例外があって頭部に操縦席を設けたもの(例:ジオング)、脚部にジェネレーターを設けたもの(例:Ζガンダム)、複数の機関を機体胴部に搭載するのでは大型化してしまうため、肩に装備することで大型化を防ぎながらも圧倒的な高出力を実現したもの(例:00ガンダム)のような機種がある。動力源から得られたエネルギーは、パイロットが操縦装置を介して指令した情報によって機体各部に分配伝達され、人体の神経、筋肉に相当する装置によって機体の動作を実現する。宇宙世紀ではフィールドモーターと流体パルスモーター、コズミック・イラでは、バーニアモーターと呼ばれるものがモビルスーツの関節駆動システムとして使われていることがわかっている。
モビルスーツの操縦席はほとんどの場合単座式であるが、まれに複座式のものもある。
宇宙空間で活動するモビルスーツは一種の宇宙船でもあり、乗員の生命維持のために必要な気密機構・生命維持装置等を備えている。戦闘で破壊される危険性が常にあるため、宇宙空間では乗員は通常ノーマルスーツと呼ばれる専用の宇宙服を装着した上で搭乗する(中にはシャア・アズナブルやハマーン・カーンなどのように、ノーマルスーツを着用しないまま搭乗するパイロットもいるが、これはごく少数である)。機種によっては搭乗者の脱出・生存のための機構を備えるものがあり、コクピット全体を脱出装置としたり(例:イジェクションポッド)、コア・ファイターのように小型戦闘機を内蔵してこれを脱出装置とするものもある。
頭部にはカメラ・レーダー等の各種センサーや通信アンテナ等を備えている。文字通りモビルスーツの「顔」であるため、しばしば相手を威圧するような、あるいはヒロイックさを感じさせるような凝った意匠が施されることがある。
腕部は一般に汎用のマニピュレーターとして機能する。戦闘時には種々の武装を必要に応じて持ち替えることでモビルスーツは高い汎用性を獲得している。脚部は歩行装置としてだけではなく大型スラスターを備えた推進装置や降着装置としても機能する。特に宇宙世紀では両腕・両足を動かした際の慣性で機体の向きを変えるAMBACという技術があり、そのためのユニットとしても四肢は重要なものとされている。
胴体背部にはバックパック(富野はその外観から、ランドセルをもじったランドルという愛称でこれを呼んでいた)を備えており、初期の作品においてはメインスラスターを備えるほか予備武装の装着箇所としても使用されている。シリーズが進むにつれバックパックに装着される部品は大型化し、機体を特徴づける重要なポイントともなっている。端的な例としてザクマインレイヤーの機雷散布ポッド、νガンダムのフィン・ファンネル、ウイングガンダムゼロカスタムの巨大な翼、ガンダムXのサテライトキャノン、果てはゴッドガンダムの光輪といったものまで存在する。またストライクガンダムはストライカーパックと呼ばれる複数種類のバックパックを換装することにより、多用な戦況に対応している。西暦のモビルスーツにおいてはバックパックはイオンプラズマジェットやスラスターなどであり、シンプルなものとなっている。ガンダムにおいてもそれは変わらず、特にガンダムエクシアとガンダムデュナメスはGN粒子を放出するコーン型スラスターが露出している。第三世代ガンダムのみならずGNドライヴ[T]搭載機は総じてコーン型の物体が背面から突き出している。4年後の世界においてもそれは変わっていないが、新たに現れたガンダム(世代分類は不明)のバックパックにはスラスターが装備されており、コーン型スラスターは消失している。セラヴィーガンダムにおいては、バックパックとして別のMSを装備するという奇想天外なものとなっており、敵の意表を突いた奇襲が可能。
モビルスーツの操作
ほとんどの作品において、モビルスーツの操縦は左右各一本の操縦桿とフットペダルを中心に、他キーボードなどの補助的な入力装置によってなされている。実際にどこをどう操作すればモビルスーツがどのような挙動を起こすのかまでは設定されていない模様である。スロットルのような操縦桿を押せばモビルスーツが立ち上がったり、飛び上がったり、あるいはなにかしらの前向きな動きを見せるといった演出が見られることが多い。
そのため、モビルスーツの操縦をモチーフとしたコンピュータゲームにおいては作品ごとに様々な解釈が見られるのだが、ファースト放映直後の文献ではモビルスーツの動きは、あらかじめ各局面に最も適切なパターンが教えられることによって決定付けられており、パイロットはその局面に応じて最も適切な稼動パターンを選択することで戦い、なおも実戦で得たノウハウを愛機のコンピュータにプログラミングする、といった解説がなされていた(宇宙世紀における教育型コンピュータの定義)。
またモビルスーツパイロットについては、しばしば訓練を受けていない素人がいきなりそれなりにモビルスーツを乗りこなしてしまうケースが見られる(例えばアムロ・レイ、キラ・ヤマトなど)。こういった人々は例えばニュータイプのような第六感とも言える特殊な感覚を持つ人々であったり、あるいはコーディネイターのような特に優れた資質を持った人々であることが多い(そして彼らはたいがい主人公である)。
宇宙世紀においては、スラスターの噴射からモビルスーツの指の動きまでの全ての操作を、アームレイカーと呼ばれる球状のコントロールスティックにより行うことができるという。また、サイコ・コミュニケーターにより操縦をサポートしている機体も存在する。
未来世紀においてはモーションキャプチャに似たシステムを用い、コクピット内の操縦者の動きをトレースすることでモビルファイターを動かすモビルトレースシステムが実用化されている。
アフターコロニーのウイングガンダムゼロには「ゼロシステム」というシステムが装備されていた。これはシステム自身が必要な判断を下すものであるが、システムの方が操縦者を制御してしまうという危険な代物である。
コズミック・イラのモビルスーツは、シナプス融合による神経接続によって操縦を補助されている(コーディネイターが人型兵器を創ったのも、身体能力に優れる彼らが、その身体能力を直接活かすため[要出典]だという)。コーディネーターの身体能力を基準に造られたザフト製のモビルスーツは、大半のナチュラルでは元々戦闘における運用実績が無いこともあって操作が困難であった[3]。そのため地球連合軍はストライクガンダムの実戦データをもとにナチュラルでも操作できるモビルスーツのOS(オペレーティングシステム)を開発するまで、モビルスーツ普及に支障をきたすこととなる。他の世界観のモビルスーツも人工知能などによる操作補助がなされているとされるが、コズミック・イラ作品群では特にOSなどを重要な要素として描いている。
モビルスーツの動力および推進源
正暦以前のモビルスーツ
宇宙世紀作品群においてはミノフスキー物理学を応用した「ミノフスキー・イヨネスコ型熱核融合炉」が動力源とされる。このためロケットノズルの推進剤を除く機体そのものの稼働時間、航続力は極めて長大であり、作戦行動上は事実上無制限といってよい。燃料を構成するヘリウム、セシウム5等は木星で採取され、「ジュピトリス」等の輸送船団によって定期的に地球に運ばれてくる。
ちなみに、アムロが初陣でザクIIの動力炉をビームサーベルで斬ってしまったために大爆発が起こり、コロニー外壁にダメージを与えてしまった描写があるが、現実の熱核融合炉では原理的に、核分裂で爆発する原子爆弾で核融合を起こす水素爆弾と異なり、放射性物質が飛び散る危険性はあるものの破壊や暴走による爆発の危険は無く、核融合が停止するだけである。劇中ではサザビーやV2ガンダムが戦闘中にパワーダウンを引き起こす描写がある程度である。
『ガンダムX』では15年間放置されていたガンダムXが、手入れ無しで特に支障なく一通りの戦闘をこなしていた。さらに『∀ガンダム』に至っては、どれほどの期間土中に埋もれていたのかわからない(7800年程度)モビルスーツがそのまま稼働しているが、これはすべての機体が半永久機関を搭載しているという設定である。中でも人類の文明が最も栄えた時代に作られたといわれている∀ガンダムやスモーは、縮退炉(いわゆるブラックホールエンジン)が動力源となっており、もはやスーパーロボットと言っても過言ではない域にまで達している。
コズミック・イラのモビルスーツ
これに対して、コズミック・イラ作品群においてはモビルスーツの動力源やその運用可能時間は重要な問題となっている。コズミック・イラ71年当時のモビルスーツは、宇宙世紀のモビルスーツとは違い核融合炉は実用化されておらず、ザフトの散布したニュートロンジャマーによって核分裂反応炉が使用不可であるため、ほとんどの機体がバッテリー駆動である。そのため機体の稼動時間制限や母艦との連携が非常に重要なファクターになっている。劇中でも多くの機体、取り分けビーム兵器やPS装甲等の高出力の装備を有する機体は幾度となくバッテリー切れによる帰艦を余儀無くされている。一方、宇宙世紀のMSにも言えるが、推進剤切れによってMSが帰艦するような描写は無い。
後に、ニュートロンジャマーを無効化するニュートロンジャマーキャンセラー(劇中では「Nジャマーキャンセラー」と省略され表現される)を搭載することにより、核分裂エンジンを使用することが可能になったモビルスーツも登場する。それらのモビルスーツは、バッテリー駆動の機体では稼働時間を考慮して搭載できないような大出力の兵器を使用することが可能であるため、他のモビルスーツと比較して格段に戦闘力が高い。
第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦終結後、ユニウス条約により核エンジンの軍事目的に於ける使用が禁止されたため、コズミック・イラ73年(『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』)において、ザフトは母艦からモビルスーツに無線で電力を供給できるデュートリオンビーム送電システムを開発、インパルスガンダムを始めとする「セカンドステージモビルスーツ」に採用される。ただし、この頃オーブにおいて核エンジンを動力とするフリーダムガンダムがそのままの状態で復元され、実戦でも使用されているが、作中でこの件が問題にされたことはなかった。なお、小説版『SEED DESTINY』では「戦後の混乱の最中、フリーダム、ジャスティスに関する資料はすべて破棄された」とある。SEEDの劇中でもフリーダム、ジャスティスが核エンジンを搭載していることはザフト内でも秘匿されていたような描写が見られる。
この頃地球連合軍が強奪したガイアガンダム等のモビルスーツは、地球連合軍にデュートリオンビーム送電システムのノウハウや設備が無かったため、バッテリーのみでの駆動で運用されていた模様である。その後、地球連合軍の核攻撃などでユニウス条約が事実上形骸化したため、核エンジンとデュートリオンビーム送電システムのハイブリッド化によって出力と持続時間の強化が図られ、デスティニーガンダム等ザフトの新型モビルスーツに搭載された。クライン派のストライクフリーダムガンダム等も、このハイブリッド機構により従来の数倍の出力を得ることに成功している(しかし、核エンジンを搭載してるにもかかわらずデスティニーガンダムはエネルギー切れの描写がある)。
現実世界の原子力発電は核の熱で湯を沸かしてタービンを回すことにより行われ、また(長寿命ではあるが大出力は期待できない)原子力電池も人工衛星や無人探査艇に使用されているが、コズミック・イラ世界の原子炉ではMHD発電によって炉からのエネルギーを電力に変換しているらしい。しかし、コズミック・イラの世界において、モビルスーツに対し電力を供給する側である艦艇の動力源が何であるかは謎のままであり、核融合動力が存在しない世界であるという設定にも関わらず、推進器が熱核ジェット(ロケット)エンジンの核融合エンジンであるとする説もある。
西暦のモビルスーツ
西暦(機動戦士ガンダム00)にてCBが所有するガンダムには太陽炉(以下GNドライヴ)という半永久機関が搭載され推進・動力供給・防御・ジャミングを一手に担う。これにより各国が所有するMSを遥かに上回る能力を持つ。 一方、各国のMSの動力源については詳しく言及されていない。但し、内燃機関や太陽光発電を利用した外部電源方式を採用しているものがある。後に、30基の擬似太陽炉(以下GNドライヴ[T])とそれを搭載する機体(GN-X ジンクス)がユニオン・人類革新連盟・AEUに提供されCBのアドバンテージは消失した。
これら2種類のGNドライヴの大きな違いは発生するGN粒子の特性と稼働時間の有無、生産性の違いが上げられる。GNドライヴは「トロポジカル・ディフェクト」と呼ばれる現象を稼働原理としており、活動時間はほぼ無限の半永久機関となっている。反面生産性は皆無でGNドライヴの製造には膨大な時間(小説版では20年かかったといわれている)と木星などの高重力下での環境が必要とされる。また、通常の3倍以上の機体スペックを発揮するトランザムシステム(TRANS-AM)がGNドライヴのブラックボックスに搭載されている。しかし発動中はGN粒子を大量消費するため発動後の機体性能が大幅に低下するというデメリットが存在する。
第二世代の段階でGNドライヴを2基搭載するツインドライヴシステムの構想は存在したものの、機体の大型化を招くのと安定度の不安から実現しなかったが、後にイオリア・シュヘンベルグによってトランザムシステムとともにヴェーダから情報がプトレマイオスへ送られており、時を経て00ガンダムに採用されることとなる。00ガンダムのGNドライヴは両肩に搭載され、右肩がOガンダムの、左肩がエクシアのGNドライヴとなっている。これにより機体大型化の懸念はなくなったほか偏向スラスター的な役割も果たしたり、GN粒子を放出することでビームを防ぐ機能を獲得していた。オリジナルのGNドライヴが発生させるGN粒子は青白い光を発する。
これに対しGNドライヴ[T]は、電力によりGN粒子を発生させるといういわばGN粒子変換器で、活動時間が有限であるが出力に関しては同等の能力を持っている。また生産性も高く30基以上存在している。スタッフの言及によると、粒子をドライヴから放出しているだけなら特に汚染能力はないらしく、ビーム兵器に使用する高圧縮GN粒子のみ汚染能力が発生するようである。疑似GNドライヴが生成するGN粒子は真紅(アルヴァトーレやアルヴァアロンが発する粒子は金色)の光を放つ。このGN粒子の放つ光の違いから、GN粒子の光だけでどちらのドライヴを搭載しているかは識別可能である。
オリジナルのGN粒子もある特定条件下では強い毒性を発現させる性質があり、本編から15年前のCBで起きた事故ではルイード・レゾナンスとマレーネ・ブラディがガンダムプルトーネに乗るシャル・アクスティカを助けようとしてGN粒子を大量に浴びたために死亡、シャルもその毒性により髪の色が銀白色に変わり、そのほかにも左目の虹彩が変異してしまった(これらは粒子の影響なのか定かではないが)。この毒性に関してはCBの医師であるJBモレノが研究していた。
推進剤
上記のようにコズミック・イラ作品群以外のガンダムシリーズにおいては、特殊な技術で確立した動力を搭載しておりあまり問題とされないのに対し。MSは機体本体の動力以外に、スラスターやロケットモーターをいくつも装備している。これらは何らかの化学燃料の燃焼、噴射によって推力を得ているのだが、コズミック・イラや宇宙世紀の世界観では、石油を初めとする化石燃料資源が遠の昔に枯渇したことになっている。これに伴って、コズミック・イラでは(ニュートロンジャマーで阻害されるまでは)発電所や軍艦のエネルギー源が専ら原子力になっている。
コズミック・イラにおいて航空機のジェットエンジン、艦船のガスタービン、そしてMSのスラスターの燃料は何なのかという素朴な疑問が湧いてくる(この疑問は宇宙世紀を初めとする他のシリーズにも当てはまる)のであるが、これについて設定担当の森田繁は、「何を噴射して推進剤にしているかは決めていないんです」(竹書房パーフェクトアーカイブのインタビュー)と答えている。
これに当てはまらないのが西暦のモビルスーツで、CBの所有するガンダム以外のモビルスーツは水素や電気を推進剤としている。フレームに浸透させることで燃料を確保するという、かつてない斬新なアイデアである(ユニオンの機体)。また、太陽光発電システムから直接電力を受信することでエネルギーを得る機体も存在する(AEUの機体)。一方の人類革新連盟のティエレン宇宙型やティエレンタオツーは燃料タンクを装備しているなど技術的には古いといえるが、水を燃料とするなど他国とあまり変わらない。CBの支援組織「フェレシュテ」が保有するガンダムの一機、ガンダムアブルホールもGN粒子を噴射するGNバーニアと水素を燃料とするプラズマジェットを使い分けることができる。
モビルスーツの武装
火器類
モビルスーツの武装は、大きく分けて実在の歩兵用火器をモビルスーツ大に大型化したものと、ビームライフルに代表されるビーム兵器など架空の兵器とに分けられる。ビームライフルやメガ粒子砲などはミノフスキー粒子を圧縮して打ち出す武器で、MSのほとんどはこの武器を通常装備としている。火薬を使用した火器は確実さとエネルギー消費の少なさから、ビーム兵器は破壊力と弾速から用いられる。宇宙世紀においては特にメガ粒子によるビームが用いられる。他にもレールガンが使用されることもある。形態としてはマシンガン・アサルトライフル・スナイパーライフル・バズーカに似たものが多い。生物よりも遥かに強靭なボディを持つモビルスーツは、人間なら両手でなければ到底保持できないようなバズーカなども片手で軽々と扱うことが出来る。
また、手持ちの火器とは別に、小型(と言っても数十ミリ口径のものにはなるが)の機関砲やバルカン砲を内蔵火器として装備しているモビルスーツも多数存在する。これらの火器は頭部や胸部に設置されることが多く、主にCIWS(迎撃・防御用兵器の一種)として使用される。ちなみに、ガンダム、ガンキャノン、GM等に搭載されているバルカン砲は口径60mm、発射速度は毎分500?2000発程度であるという。
この他、機種によっては固定火器として大砲(キャノン砲)や大型ビーム砲、ロケットランチャーなどを装備している場合もある。中にはこうした大型火器の運用を主目的とした、自走砲的な運用がなされるモビルスーツも存在している(例としてガンキャノン・ガンタンク)。これらは一般に支援モビルスーツなどと呼称される。
宇宙世紀では一年戦争の頃には多くのバリエーションが見られるが、機体の万能化により次第にその姿を消していく。コズミック・イラでは汎用モビルスーツのバックパックを砲戦仕様のもの(代表例としてはストライクガンダムのランチャーストライカー、ザクウォーリアのガナーウィザード、ダガーLやウィンダムに装備可能なドッペルホルン連装無反動砲などがある)に換装することで支援機体としての運用性を確保する方法が一般的であるため、換装システム確立以前の機種であるザウートとその後継機であるガズウート、バスターガンダムとその量産型バスターダガーやカラミティガンダムを除けば、支援モビルスーツという分類のモビルスーツ自体がほとんど存在しない。
格闘武装
白兵戦用に剣・ナイフ・斧や槍などをモビルスーツ大にし熱や高周波で破壊力を増したもの、あるいはビームサーベルのように刃をビーム化したものが使用されることがある。細かい関節が集中するマニピュレーター(手)で拳を作り殴りつけることは、『機動戦士Ζガンダム』以降は少数の例外を除いて行なわれなくなったが(例えば、『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』では、武器を使い果たしたνガンダムがサザビーを素手で殴りつける描写があるが)、未だスーパーロボットの性格を残していた『機動戦士ガンダム』においてはガンダム、ザク、ドムなどの立派な戦法として通用していた事実がある(それどころか、初期設定ではザクI はショルダーアタックを代表とする格闘能力のみで戦うことになっていた。また、機動戦士ガンダム劇場版特別編において、ガンダムが素手でザクIIのマルチプルノズルを引きちぎる描写があった)。この戦法が姿を消したのは、派生的作品であり、よりメカニックの現実的描写の深められた『機動警察パトレイバー』、『ファイブスター物語』などのエピソードからのフィードバックであろう(一方、ライフルのストックで殴りかかるという現実の歩兵戦で多用されている戦法も『機動戦士Zガンダム』以降は全く使われなくなった)。また、水陸両用モビルスーツの多くは水中行動時の水の抵抗を避けるため、マニピュレーターの代わりに固定式の格闘武装(大抵は巨大な爪)を装備していることが多い(爪の他にも、ロケットランチャーやビーム砲を腕部に内蔵しているケースも頻繁に見受けられる。従って大抵の場合、こうしたモビルスーツの腕部は「手」としての機能を成さない)。特殊な例としてはグフに装備されたヒートロッドが存在するが、装備した機体の種類は少数に留まっている。その一方で、ショルダーアタック戦法は根強い人気を持ち、エナジーを浪費しないスパイクアーマーの伝統は、マラサイからギラ・ドーガ、デナン・ゾンへとその無骨な外観とともに継承されている。
『Gガンダム』の未来世紀で行われているガンダムファイトでは格闘家がモビルトレースシステムを用いてモビルファイターを動かすことから、他の世界観のモビルスーツと比べて格闘戦用の武装を用いる割合が非常に高い。例えばシャイニングガンダムのシャイニングフィンガーやゴッドガンダムの爆熱ゴッドフィンガーなど、手そのものを必殺の武器にしてしまうケースもある。他のモビルファイターも、他の世界観では見られないような奇抜な武装を数多く用いている。一方他の世界観でもジ・Oやセラヴィーガンダムの隠し腕やデスティニーガンダムの掌部ビーム砲「パルマ・フィオキーナ」など、意表を突く格闘用武装を持つケースはある。
遠隔操作兵器
宇宙世紀作品群には、ミノフスキー粒子存在下でニュータイプの強力な感応波によって遠隔操作を行うサイコミュという技術が開発されている。これによりビットやファンネルと呼ばれる遠隔操作用小型兵器が生まれた。また、ニュータイプではない人間(オールドタイプ)でも扱えるようにした、有線式のインコムも存在する。(ただし、射程・動きの精密さ等で劣る)「ガイア・ギア」の時代では、ニュータイプ能力を持たない人間にでもファンネルが使用できるほどに技術が進歩しているが、肉体的・精神的に凄まじい負担がかかる事を覚悟せねばならない。これらは機体から射出・操作し、多数の敵を同時に攻撃したり、逆に一体の敵を死角から取り囲んで集中砲火を浴びせるなど、オールレンジ攻撃を行うことが出来る。『ガンダムX』にも同じような技術「フラッシュシステム」が存在するが、単なる小型兵器を操るだけでなく、機種によってはビットモビルスーツという無人モビルスーツを遠隔操作出来る。
コズミック・イラではドラグーンシステムやガンバレルといった遠隔操作兵器が登場するが、これらは感応波ではなく無線(量子通信)ないし有線で操作される。しかし操縦者にニュータイプに似た超人的な空間認識能力を要求するため、限られた人間にしか扱えなかった。しかし、後にシステムに改良が加えられ、ある程度の普遍化に成功している。
防御
宇宙世紀作品群では、モビルスーツの防御は試行錯誤の繰り返しである。一年戦争期のザクなどでは標準装備の装甲による防御が行われたが、ガンダムなどが装備するビームライフルの出現で苦戦を強いられた。そのためガンダム登場以降、勢力を問わず盾による防御が行われ、ビーム攻撃によるダメージを防いでいたような描写が観られるが、後述のごとくバリア的装備はこの頃小型化に成功しておらず、劇場版においては対ビーム防御シーンは削除されている。ガンダムNT-1のように追加装甲を試みたものもあるが、一般化していない。やがてビームライフル等のビーム砲をほとんどのモビルスーツが装備するようになると、桁外れの弾速と破壊力の前にほとんどの装甲が役に立たなくなってしまった。百式に施された金色の対ビーム装甲のような例も試みられた(しかし、この装甲はビームがかすった際のダメージを軽減させる程度しかなく、機動戦士Zガンダムの最終話において、キュベレイのファンネルが放ったビームで大破している)。が、第2・第3世代モビルスーツではそれよりもモビルスーツに高い機動性を持たせてビームをかわす戦法が採られるようになった。グリプス戦役末期からは装甲材の強度が向上し、インコム等の小型のビーム砲や拡散したビーム程度であれば、一定レベルの防御が期待できるようになった。このため、第一次ネオ・ジオン抗争期以降はモビルスーツの重装甲化が進んでいる。いわゆるバリアに相当するIフィールドジェネレーターは一年戦争期には存在していたが、巨大な機器と莫大なエネルギーを要するためにながらく大型のモビルアーマーに装備されていたのみであった。後に第2期モビルスーツではIフィールドジェネレーターのモビルスーツへの搭載が試みられたが一部の機体に搭載されたのみで、その後はビームシールドが一般化するようになる。
コズミック・イラではフェイズシフト装甲(通称・PS装甲)という機構によってモビルスーツ表面の装甲を強化する手法が採られている。しかし大電力を消費する上、エネルギー切れが装甲色の変化で露呈する欠点を抱えるため、これもトランスフェイズ装甲(通称・TP装甲)やヴァリアブルフェイズシフト装甲(通称・VPS装甲)といった改良を加えた試行錯誤が見られる。 尚、これらPS装甲系のシステムは、モビルスーツ程度のサイズでは実体弾にしか通用せず、ビーム兵器には対抗できないため、着弾したビーム射撃兵器のビーム弾を熱に変換して排熱し、ビーム射撃兵器の無力化を図ったラミネート装甲というものも地球連合の手で開発された。こちらは一部の新型艦艇の他、モビルスーツではザフトが開発したフリーダムガンダム、ジャスティスガンダムの耐ビームシールド、連合の制式機ダガーの胴体周囲に採用された。だがこちらも、実体弾に対しては通常装甲程度の防御力しか期待できない、排熱機構が破損すると装甲全体、ひいては船体・機体自体が致命的なダメージを被るなどの弱点があり、完璧な装甲となるには至っていない。
その他の対ビーム防御法としては、早い時期から対ビームコーティングを施した携帯型シールドが開発され、以降ほとんどのモビルスーツに標準採用されている。特殊なものとしてミラージュコロイドを用いた光学迷彩や、その技術を応用したフォビドゥンガンダムのビーム偏向装甲「ゲシュマイディッヒ・パンツァー」、ユーラシア連合がハイペリオンガンダムに搭載したモノフェーズ光波防御シールド「アルミューレ・リュミエール」が登場。コズミック・イラ73年の大戦では陽電子リフレクターを装備した大型モビルアーマーが登場したほか、一部最新鋭機はビームシールドや、アカツキの対ビーム防御・反射システム「ヤタノカガミ」などの特殊な防御システムを装備している。
西暦ではシールドを、一般的な装甲Eカーボンを複数に重ねている設計である。また、CB所有のガンダムにはGN粒子を圧縮展開をすればビームバリアに近いGNフィールドを機体の周辺に展開する。
そのほかの兵器
現実世界において中?遠距離兵器として頻繁に用いられるミサイルは、(モビルスーツで白兵戦を行う意義の関係からか)モビルスーツ用の主武装としてはあまり用いられない。特に宇宙世紀作品群においてはミノフスキー粒子によって、コズミック・イラ作品群においてはニュートロンジャマーによって、レーダーが使えなくなっている場合が多いため、ミサイルが使用可能な状況が限られてしまっているためである(このミノフスキー粒子やニュートロンジャマーという存在自体が、モビルスーツによる白兵戦を必然のものとするために創作されたものである)。ただし、小型のミサイルを固定火器やオプション武装として装備しているモビルスーツは、世界観、時代を問わず比較的多い。
まれに戦略兵器として、核兵器あるいはこれに匹敵する破壊力を持った兵器がモビルスーツによって運用されることがある。宇宙世紀では一年戦争初期にザクIIC型が核を運用したが、後に南極条約によってこの種の大量破壊兵器の使用が禁じられた。しかしガンダム開発計画においてガンダム試作2号機が核攻撃用モビルスーツとして開発され、デラーズ・フリートによって核弾頭ごと強奪されたあげく実際に連邦軍艦隊への襲撃に使用されてしまった。『∀ガンダム』では核弾頭が禁断の兵器として発掘されるが、小惑星の都市への落下を阻止するために∀ガンダムによって使用される。また、『SEED DESTINY』にあっては、地球連合軍がウィンダムに核ミサイルを搭載しプラント攻撃を図ったが、これはザフトのニュートロンスタンピーダーによって阻止されている。核以外でも化学兵器の一種として毒ガスが、一年戦争初期のコロニー攻撃などにおいてモビルスーツによって使用されている。
特殊な兵器としてはマイクロウェーブによるエネルギー伝送を利用したガンダムXのサテライトキャノン・ガンダムDXのツインサテライトキャノン。ナノマシンによって周囲の物体を分解してしまう∀ガンダムおよびターンXの月光蝶が挙げられる。ガンダムヴァーチェの装甲をパージした姿、ガンダムナドレにはCBのメインコンピュータ「ヴェーダ」とアクセス可能な機体を支配下にするトライアルシステムがあげられる。これらは単機で戦局や地形を変えるほどのすさまじい力を有すると共に、それぞれの世界観そのものと直結した存在でもある。
モビルスーツの運用・補給・支援
モビルスーツは専用の整備設備を持つ基地、あるいは同等の機能を有する宇宙戦艦や宇宙空母などの艦艇での運用が前提となっている。後者の例としては『機動戦士ガンダム』のホワイトベース、ドロス、『Ζガンダム』のアーガマ、『逆襲のシャア』のラー・カイラム、『ガンダムSEED』のアークエンジェルなどが挙げられる。これらはモビルスーツを発進させるためのカタパルトや着艦のためのデッキ、および整備のための諸設備を備えている。
また、モビルスーツ単体では機動力が不足する場合(特に大気圏内)、サブフライトシステムと呼ばれる補助移動手段を使用することがある。これはモビルスーツを上に搭載する航空機類であり、同様の支援兵器としてモビルスーツと合体して機動力を増強するものもある。
モビルスーツによる大気圏再突入が行われることもある。『機動戦士ガンダム』において、ガンダムは大気圏突入を余儀なくされた状況で耐熱フィルム(テレビアニメ版)あるいは耐熱エアフィールド(映画版)で機体を守り無事生還したが、何も無しで突入したザクはあっけなく燃え尽きてしまっている。『機動戦士Ζガンダム』においては、一般のモビルスーツにバリュートというパラシュートとエアバッグを組み合わせたような装置を装着・展開することで大気圏突入を行っているが、ガンダムMk-IIはスペースシャトル型の盾のようなフライングアーマーの上に乗って、Ζガンダムは自身が変形し背中の翼と盾とを組み合わせることで機体を守っている。ウイングガンダムゼロカスタムは巨大な翼で全身を包み込むことで、ガンダムダブルエックスはGファルコンと合体することで、大気圏突入が可能になる。CB所有のガンダムはGNフィールドを圧縮展開をすれば単機で大気圏突入が可能となる。また漫画版限定ではあるがクロスボーン・ガンダムがビームシールドでの大気圏突入を行っている描写があるが、本来想定されている運用方法ではなく、扱いとしては事故に近い。
モビルスーツも兵器の一種である以上、推進剤や弾薬の補充や機体のこまめな整備が欠かせない。それらが得られない場合、モビルスーツの運用には少なくない支障を来す。ホワイトベースは当初孤立状態で満足な補給を得られず苦労していたし、『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』ではやはり補給不足でなにかと苦労する前線の様子が描かれている。『Ζガンダム』ではエゥーゴが捕獲したガンダムMk-IIの3機のうち1機が解体されて交換パーツにされてしまっている。ジオン側も、量産機とはいえザク一機でも補給・整備には手間がかかり、開戦当初の優勢を維持できなかったのも戦線の拡大に補給が追いつかなかったためであるとされる。このため、勢力下であっても現地住民の敵対心を煽るような行為を避ける傾向がみられた。前線で支援を受けられない兵は、生身によるゲリラ的な攻撃をしかけることもあった。
もっとも正規の補給が受けられない状況でもどうにかしてしまうケースは結構ある。『ガンダムSEED』では、連合やプラントから離反した艦艇が結集した三隻同盟はジャンク屋ギルドを通じて補給をまかなっていたし、『ガンダムX』のバルチャー達に至っては、自身のコネを使った独自の補給ルートを構築したり、ありあわせのジャンクパーツでモビルスーツを修理・改造強化したり、さらには新しい武器やモビルアーマーまで作ってしまっている。また『ガンダムW』ではレジスタンス的な後方支援に加えて、機体構造の共通化による整備性の向上、パイロット自身で資材調達・改修を行う技術の訓練により戦力を維持していた。特異な例として、『∀ガンダム』では過去の遺物であるMSや装備品を発掘して運用しており、それらの中にはナノマシンによる自己修復機能を持つMS(∀ガンダムなど)も存在していた。
モビルスーツの耐用年数
モビルスーツの耐用年数は、長くて10年程度である。「百年先でも使えるように」との願いが込められた百式も、結局はグリプス戦役及び第一次のネオ・ジオン戦争で用いられたのみだった。
これは、ガンダムのストーリーが、大規模な戦争の最中であることに起因している。兵器の性能が2~3年で刷新され、一方で現用兵器が前線で消耗している状況にあっては、1機種あたりのモデル寿命は短くなる。これは、近代戦以降の航空機や戦車と同じである。
例外として、『逆襲のシャア』に登場したジェガンとその後の系列機(ヘビーガン、ジェムズガン、ジャベリン、フリーダム等)、『ガイア・ギア』に登場したゾーリン・ソールが挙げられる。ジェガン系列は、比較的争乱の少ない時期に配備されていたため、モデル寿命が大幅に伸びていた。ゾーリン・ソールは、(度重なる改修を施されながらも)堅実な基本設計により、100年近く経った時代において第一線で活躍していた稀有な機体である。また、三大勢力による冷戦状態であるがCB出現まで比較的平穏であった西暦(ガンダム00)では、従来シリーズと異なり新型機開発に10年以上の時間が掛かるとされており、ヘリオン、リアルド、ティエレン、アンフといった機種は就役してから10年以上主力として運用されている。CBでも支援部隊としてフェレシュテが2307年時点で15年前に開発された第2世代ガンダムを運用し、その行動をサポートしている。さらに特殊な例では、∀ガンダム等の発掘された黒歴史の機体は、ナノマシンの修復機能により幾世紀にも及ぶ年月を経てもなお、その機体性能を保っている。